GTA5のキャラスキン(ped)作成について、4回に渡って作業方法をまとめています。
今回はその第二回、GTA5に自作modを登場させるためのセットアップを行っていきます。
- 第一回:Blender(Ver2.79b)の操作とモデルのエクスポート
- 第二回:Zmodeler3の操作とモデルのセットアップ
- 第三回:モデルのスキニングとマテリアル・テクスチャの設定(予定)
- 第四回:GTA5にpedを導入(予定)
はじめに
Zmodeler3の日本語解説は非常に少なく、下記のwikiがとても参考になります。

私自身Zmodeler3は今回が初めてなので、wikiの二番煎じ的な内容になってしまっています。
Zmodeler3でやること
GTA5用のpedを作るにあたって、「Zmodeler3」でやることは以下の通りです。
Zmodeler3編#1では項目2までを行います。
- ベースとするpedの準備
- モデルのインポートと設定
- ウェイトコピーとバインド
- マテリアル・テクスチャ設定
- エクスポート
Zmodeler3の設定
- 右下の「Auto」を切る
- オートセーブを切る(任意)
右下の「Auto」が何なのかよくわかっていませんが、オフにしないとモデルのリサイズ等ができません。
またZmodeler3のオートセーブはデフォルトで10分毎ですが、オートセーブがいちいち遅い(作業環境による?)のでオートセーブは切ってしまった方が良いと思います。
ベースとするpedの準備
まずGTA5に始めから入っているpedを抜き出し、自作スキンpedのベースとなるpedを用意します。OpenⅣが必要になるので、あらかじめ使えるようにしておいてください。
OpenⅣからpedデータをコピー
ベースとするpedを適当に選び、デスクトップ等にコピーします。ベースにするpedは何でも良いのですが、入れたいモデルが男性であれば男性、女性であれば女性のpedを選ぶことをオススメします。
ここでコピーしたモデルをベースモデルと呼ぶことにします。
- 下記のルートを辿ってpedが入っているディレクトリまで行く。
GTA5\mods\x64e.rpf\models\cdimages\streamedpeds_ig.rpf\ - キャラ名を検索にかけて絞り込む(例:patricia)
- 「ig_キャラ名のディレクトリ」と「.yft」「.ymt」を選択し、デスクトップにドラッグ
- 複製したpedデータを一つのディレクトリにまとめておく(任意)
以下にコピーしたモデルデータの意味をまとめます。
拡張子 | 役割 |
---|---|
.ydd | メッシュ(ポリゴン)データ |
.ytd | テクスチャデータ |
.yft | スケルトン(ボーン)データ |
.ymt | メタデータ |
ベースモデルをZmodeler3にインポート
Zmodeler3へは「.ydd」と「.yft」をインポートします。
「.ydd」「.yft」のインポート
Zmodeler3で[File]→[import]と進みファイル選択ウィンドウを開きます。yddファイルは「ig_キャラ名」のディレクトリに入っています。
「alt+左クリック」で複数選択し、複数のメッシュを同時にインポート可能です。
ベースモデルのメッシュが必要な理由はウェイトコピーをするためとマテリアル設定のためです。
最低限インポートするメッシュは次の4つ。
- hair_000_r.ydd
- head_000_r.ydd
- uppr_000_u.ydd
- lowr_000_u.ydd
これ以上は自分で用意したモデルによります。手や足、口内を分けて作っていた場合は「hand・foot・teef」もインポートしておくと良いでしょう。
「.ydd」のインポート完了後、同じように「.yft」をインポートします。
これでベースモデルのインポートは完了です。
ベースモデルを1つのメッシュにまとめる
バラバラになっているベースモデルを1つのメッシュにまとめます。これは後々ベースモデルからインポートしたモデルへウェイトコピーするための作業になります。
まとめなくてもウェイトコピーはできますが、ウェイトが意図しない塗られ方をする可能性があります。
- Zmodeler3にて[Modify]→[Attach]を選択する
- 結合元となるメッシュを左クリックする(カーソルを乗せた際青くなっていることを確認)
- 結合先にカーソルを乗せ左クリックする
- 2つのメッシュが1つに結合されていれば成功
- 以上をメッシュが1つ(すべてが結合状態)になるまで行う
1つにまとめ終えたベースモデル
結合後空になった「.mesh」は削除し、その親は削除せずに残しておきます。親が残っていないと最後のエクスポート作業ができません。
作業を終えたら別名でセーブ([File]→[Save as…])しておくと、次回以降ここまでの作業を省略できるため楽になります。
「.obj」のインポートと設定
次はblender側でエクスポートして作成した「.obj」をZmodeler3へインポートします。
- [File]→[import]と進み、ファイルの種類から「Wavefront.OBJ(.obj)」を選択する
- 右のプルダウンを「Split by materials」にする
- インポートしたい.objを選択してインポートする
インポートした.objモデルの設定
インポートしたメッシュのプロパティ設定をします。ここはwikiに書いてあるものと同様の設定です。この設定が抜けていると、後々の作業でボーンとバインドしたときメッシュが動きません。
- インポートされたモデルを「ctrl+左」ですべて選択し、チェックボックスを「alt+左クリック」して青四角の状態にする
- 右の「Scene nodes browser」の「Propaties」を選択
- Mesh-Vertices-Formatと開いていき、以下のように設定する
Primary Color チェック Secondary Color Rigging Max Rig Bones 4 UV/Channels 2
モデルの位置・サイズ調整
インポートしたモデルの位置・サイズを調整します。重要な作業の1つで、ここをしっかりやっておくと見栄えの良い出来になります。
大事なのは腕・足の位置で、ベースモデルと同じ位置にある方が良いです。明らかにずれている場合は一度Blenderに戻って再調整すると良いでしょう。

ベースモデルとサイズ・位置を合わせる
サイズ調整
- インポートしたモデルを全選択し、チェックボックスを青い四角にする
- [Modify]→[Scale]を選択する
- 画面を左クリックし小窓を出す
- 「All axes」にチェックを入れ、Scale値を入れてモデルサイズベースモデルに合うよう調整
位置調整
- インポートしたモデルを全選択し、チェックボックスを青い四角にする
- [Modify]→[Move]を選択する
- ベースモデルと同じ位置に来るよう位置を調整する(X,Y方向だけでなくZ方向も確認する)
次回は自作モデルが動くように
ここまでの作業でようやく準備完了といったところです。
次回は自作モデルが動くようにスキニング周りの調整を進めていきます。